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美容師の手荒れ2


 『美容師の手荒れ2』


 美容師さんから手荒れの質問をいただきました。

 美容師さんにも読んでいただけていると思うと嬉しいですね。


 さて、前回主な手荒れの原因は「水」だという説明をしました。

 もちろんそれだけではありません・・・というお話をしたいと思います。

 よく言われるのがパーマ液です。

 チオとかシスとか一般的ですね。

 これらは還元剤と言って、簡単に言うと髪内の結合を切ってパーマがかかる準備をするものです。

 チオはチオグリコール酸、シスはシステインの略です。

 この2つは医薬部外品でカラーとの同日施術は禁止されています。


 ここ近年新たに化粧品として認可された還元剤があります。

 システアミン、チオグリセリン、ラクトンチオールです。(美容師さんは覚えておきましょう)

 これらは化粧品登録の為カラーとの同日施術が可能で、美容室によってはコスメ●●●とかカール▲▲▲とかカーリング■■■いうネーミングでメニュー化されているところもあります。
(化粧品登録というだけで一般化粧品ではありません)

 これらを使用したパーマがどうのこうの言うつもりはありません。

 が、感作性がとても強いことをしっかり理解したうえで使用しているのでしょうか?

 感作性とは、化学物質により免疫機能を障害して、アレルギー反応を起こす性質です。

 簡単に言うと、皮膚がかぶれるということです。

 これらのパーマ剤はクリーム状になっていることが多く、有効成分はほんの数%であとはトリートメント成分ですので、手はしっとりツルツルした感じになるのですが・・・実際は、皮膚が蝕まれています。

 ここで私が皮膚という言葉を使っているのは、かぶれは手だけでないということです。

 大切なお客様の頭皮、顔や首も含まれるのです。

 施術中、絶対に皮膚に触れてはいけません。

 たった1度の過ちでもかぶれることはあります。

 そのことを十分理解した上でこれらの薬剤を使用してください。

 あなたがお客様なら・・・大騒ぎしてすぐに濡れたタオルで拭いてもらってください。

 もし目に入ったら、よく目薬などで洗い流してすぐに眼科に行きましょう。


 いいですか、これらの薬剤の怖さを知らない美容師は多いですので、気を付けてください。(感作性が強い等のマイナスのことはメーカーやディーラーも教えてくれないことが多いので、知らない美容師が多いのです)

 自分の身は自分で守りましょう。(美容師としては情けない話ですが・・・)



 個人的な感想ですが、これら新しい還元剤による皮膚のかぶれはタチが悪いように感じます。

 水による手荒れの上にこれらの薬剤を使い続けると・・・とても美容の仕事を続けていけないですね。

 対処法はというと、ゴム手袋をして施術するしかありません。

 一番良いのは、危険度が高い薬剤は使わないことですけどね。
2013-05-01 23:16:22 | コメント(0)
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